この度、旅館くらしき (穴吹エンタープライズ株式会社 代表取締役社長 三村和馬)では、かつては米蔵、道具蔵として建てられた築280年・320年を超える木造建築2棟を含む、宿泊客室5部屋とレストラン、貸切風呂等を改装し2024年8月9日にリニューアルオープンいたします。本改装工事では伝統的な意匠・素材を用いながらも軽やかさと快適性をコンセプトとし、国内外顧客の連泊滞在比率を高め、上質な和の建築美を次世代に繋げることを目指すものです。
**改装概要**
【宿泊客室】
☆年月を重ねながらも新しい倉敷の町の魅力と呼応する美しい暮らしの提言であり、連泊されるお客さまのニーズを満たす改装といたしました。
・部屋ごとの独立性が高い間取りから、襖の開閉によりフレキシブルに広い空間を、吹き抜けの設置により開放感を得られるように工夫いたしました。
・水廻りをより広々と刷新いたしました。また本改装によりすべての宿泊客室が高野槇の浴槽を備えます。
・各部屋ごとに坪庭や窓からの景色を楽しみつつ寛げるスペースを設けました。
・板貼り、タイル貼りには床暖房を設置いたしました。なお本改装によりすべての宿泊客室に床暖房の設置が完了いたします。
【レストラン】
☆夕食会場としてのレストラン利用増加に伴い、それぞれのお客さまのニーズを満たす改装といたしました。
・中庭を眺める6ブースの刷新と、2つの半個室空間を設けます。
・カウンター並びに背面収納を拡張し、飲料サービス提供時の作業効率とスピードを高めます。
【貸切風呂/ 離れ湯】
・坪庭を眺める最も適した場所へ、浴槽位置を変更。また半露天としても楽しんでいただけるよう窓開口部分の改装を行います。
【共用部分】
坪庭の再造成、芽竹天井の採用により、無機質であったメインアプローチの空間付加価値を高めます。
【旅館くらしき中村律子女将からメッセージ】
「世界中から訪れる旅人が安心して滞在できる宿」であること。旅館くらしき創業時より受け継がれる私どもの存在意義であり、守るべき姿です。さらに、倉敷の美しい伝統的建物保存地域の街並み、紡がれていく物語に相応しい宿であり続ける使命を担うと考えております。この度老朽化していく箇所の刷新と、お客さまの期待値に沿うべく改修工事の計画を温める中で、贅を尽くすこと、奇をてらうことではなく、穏やかに時が流れ、「ここに住みたい」と思っていただける宿を目指すことと決めました。
【旅館くらしき沿革】
旅館くらしきは江戸時代より続く老舗砂糖問屋であった河原家の蔵屋敷を、先代の畠山家が譲り受け料理旅館へと改装、1957年(昭和32年)に営業を開始いたしました。創業時より都度磨き上げられた全21部屋の美しい河畔の宿は、後継者の不在により2005年(平成17年)に穴吹興産株式会社へ事業譲渡がなされます。翌2006年(平成18年)にはさらなる高付加価値化を目指し、宿泊客室5部屋、宴会客室4部屋、レストランへの改装。その後インバウンド宿泊需要の増加から、2017年(平成29年)には宴会客室3部屋を宿泊客室へと改装し、現在は宿泊客数8部屋、宴会客室1部屋、レストランにて運営いたしております。
【リニューアルオープン概要】
施設名称: 旅館くらしき
リニューアル工事箇所: 宿泊客室5部屋、レストラン、貸切風呂、共用部分
リニューアルオープン日: 2024年8月9日予定
※2023年12月1日より全面休館いたしております。
予約受付開始: 2024年4月下旬
【施設概要】
施設名:旅館くらしき
住所:〒710-0054 岡山県倉敷市本町4-1
公式HP:https://www.ryokan-kurashiki.jp
寛永19年に天領となった倉敷の往時の姿を今も色濃く残す美観地区。格子窓の商家やなまこ壁が続き、空との境界には黒々とした瓦の稜線。変わらぬ風情が訪れる人々を魅了します。旅館くらしきは倉敷美観地区の中心部に位置し、陽前の庭、伝統建築の静かな佇まいに癒される料理旅館。古くは江戸末期に遡る道具蔵などを改装したゲストルームはわずか8室。